「日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学~」を読んだ

「日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学~」を読んだ。

全体の流れとしては体臭や口臭といった人間の発するにおいをテーマにそのメカニズムの話からにおいをコントロールしたり予防したりする方法まで広い範囲を扱っている。

この本ではにおいという日本人が特に気にしやすい身近な題材を通じて生活習慣病を予防することにつながればと書いている。つまり著者の隠れた狙いは、生活習慣病予防だ(実際に「おわりに」でも述べられている)。

臭い体臭や口臭の多くは不規則な生活や偏った食事、歯磨きを含む手抜きのボディケアによって発生する。

においは体内の菌のバランスが悪かったり、肝臓や小腸などの特定の臓器が悪くなっていることを知らせてくれるシグナルになりえるのだ。

将来病気になるから偏った食事はやめなさいと言われても、将来のことなんか気にするか〜と今の欲求に負けてしまうのが人間。

だから生活習慣病の予防は難しいのだが、これを例えば「最近加齢臭がひどいけど大丈夫?」といったにおいの問題に置き換えることで本人の意識は変わりやすい。

においを抑えるためにお酒やタバコを控えたり、バランスよく食物を摂取したりすることは、臭いのためであるとはいえそれはイコール生活習慣病の予防につながる。

「甘い!そんなに簡単に死ねると思うのが、甘い。人はそんなに簡単に都合よく死ねない。まずは入院して介護生活が待っている。」とはまさに金言だと思う。

ぽっくり死ねるならいいが自分の不摂生で要介護状態になってしまったらその被害を被るのは家族だ。

好き勝手生活するのもいいが最低限できることくらい頭の隅に置いておいて暮らしたい、そのためにはまずわかりやすいにおいケアから始めてはどうか。

本書はそんな気持ちにさせられる本だった。

あと、デンタルケアの節で紹介されてた口腔洗浄機。Amazon Prime dayで安くなってたから注文してみた。

デンタルフロスの代わりに水圧で歯垢除去ができるらしい。ちょっと楽しみ。

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