「男が痴漢になる理由」という本を読んだ
男が痴漢になる理由という本を読んだ。
この本では痴漢をする加害者の心理から日本の痴漢問題について書いている。
この中で特に印象に残っているのは、
- 痴漢の多くは「性欲」から起こるのではなく「ストレス」から発生する
- 会社勤めをする真面目そうな人が犯行を起こすことが多い
- 痴漢そのものが彼らの「生きがい」となっている
という点。
世間一般のイメージでは痴漢加害者は性欲モンスターのような人間になっていたりする。
だが実際はそうではなく、まじめな人間が会社などでストレスを溜め込み、家族にも友人にも打ち明ける相手がいない中で、それらを発散する行為として痴漢が行われている。
また、これらの行動は成功し回を重ねるごと自己肯定が進み、実は悪いことでは無いのではないか?といった認知の歪が形成されていく。
強く形成された歪んだ性への考え方は取り除くことが困難なため、初犯から再犯する割合が30数%を超えておりとても多い。
痴漢加害者が「痴漢を出来なくなったことで失ったことは何か?」と問われ「生きがい」と答える場面は非常に衝撃的だった。
痴漢はいかに依存性が強いかということがわかる。加えて加害者への共感力も著しく欠如しているという点も見逃せない。
本書には痴漢加害者の初犯時の独白のようなものが掲載されているが、背景やその行為を行なった時の気持ちがリアルに書かれておりとても読み応えがあった。
加害者になりえる人・被害者になりえる人のどちらの立場の人にも考えさせられる本だと思うので手にとってみると良さそう。
以下は読みながらとったツイートまとめ。
4大卒で会社勤めをする働き盛りの既婚男性が痴漢する男性の典型像。世間のイメージと全然違う。
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年5月31日
性依存症は犯罪化するタイプとしないタイプがある。強姦・痴漢は犯罪化するタイプでセックス依存症などは犯罪化しないタイプ。違いは他者への暴力か否か。犯罪化するものを性嗜好障害という。
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
"過剰な病理化は加害者の責任性を隠蔽する機能を持っている"
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
性暴力加害者は加害したことを忘れる特徴がある。イジメ加害者と被害者の関係もそんな感じだな。
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
依存症は治療は出来るが完治が困難。行為をしなくなるだけでは完治とは言えず男尊女卑的な考え方や性に対する捉え方の矯正がなされて初めて完治といえる。山口メンバー大丈夫かな…
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
要所で出てくる「犯罪白書」が面白そうなのであとで読みたい
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
痴漢加害者の"初回"についての心境告白の文章がやばい。「上司に怒られまくったあと満員電車に揺られてたら手の甲が女性のお尻に触れた。特に嫌がられなかった。意図的に触ってみても大丈夫だった。すごい。上司なんてどうでもいいくらい興奮した!!!」みたいな感じ。
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
性犯罪は必ずしも性欲に起因して発生してるわけではないということか
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
ストレスの解消として機能している
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
痴漢加害者には自己肯定感の少ない人が多く、痴漢による被害者への支配感や優越感が痴漢行為のモチベーションになっている。
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
長時間労働と満員電車がすべての原因な気がしてきた…
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
男女間のジェンダー差が多い国ほど性犯罪が多い
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
痴漢における認知の歪み=明らかに犯罪とわかっているのに自分なりの無理な解釈で正当化してしまう考え方の偏り
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
例) 女性は触られたがっているはずだ等
痴漢加害者含め多くの性犯罪加害者に共通する考え方
wikipediaに書いてある認知の歪みはもう少し広い人間全体の思考の偏りについて書いてあるっぽいhttps://t.co/fKUjWvhiVH認知の歪み
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
「ミニスカートを履いて夜道を歩いたら危ない」というのも間接的に認知の歪み。
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
山口メンバー事件の女子高生に対する一部世論も似たような感じだったな…
痴漢をやめて失ったものは?と問われて"生きがい"と答えるのやばいな…
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月1日
"痴漢に狙われやすい女性は露出の多い女性や気の強そうな女性ではなく気の弱そうで逆らわなそうな女性"
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月2日
卑劣だ…
これを踏まえて考えると痴漢されると不快なだけじゃなくてめっちゃ腹立つな、泣き寝入りしそうなカモみたいに見えたということだし
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月2日
痴漢が見つかって示談金を支払い、示談となってしまうと、以外と失うものが少ないなーと感じる心境すごい
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月2日
痴漢に限ると再犯率は約35%、、痴漢は立件されない場合が他の刑法犯罪などより多いと思うし実際はもっと高そう
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月2日
服の上から触ると迷惑防止条例で服の下まで触ると強制わいせつで刑法罪
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月2日
「反省を強いてその責任を追求しすぎると再犯率が上がる」
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年6月2日