「積立投資のすべて」を読んだ
何を読んだ?
なぜ読んだ?
前回の記事、前々回の記事で書いた初心者向けの資産運用に関する本がどちらも積立投資について書いてあったのでもっと知りたいと思ったので。
目次は?
- 第1章 積立投資の特徴・1 下がっても安心感
- 第2章 積立投資の特徴・2 戻れば利益
- 第3章 積立投資の特徴・3 タイミングに悩まない
- 第4章 積立投資の特徴・4 継続が大事
- 第5章 回復力の徹底検証
- 第6章 期待値の徹底検証
- 第7章 ポートフォリオの徹底検証
- 第8章 リバランスの徹底検証
- 第9章 総括
どんな本?
積立投資について長年研究してきた著者による、積立投資の良い面・悪い面についてとにかく書き尽くした1冊。
具体的にどのポートフォリオ配分が良いのかとかそういう話ではなく、「積立投資」という投資スタイルがどういった特徴を帯びているのか、「一括投資」と比べてどう違うのか、みたいなところを実際に1989年〜2009年のデータを使って複数の観点からなんどもなんどもしつこいくらい検証した結果を提示してくる。
それによって「月1万を10年積立投資した場合に図の1~10の値動きの中で10年後の最終収益が大きくなるのはどれか?」みたいな問題がぱっと見でだいたいわかってくるようになる。
一貫して書いてあるのは「積立投資で重要な要素は口数・最終価格・期間で、買値や値動きはあまり関係ない」ということ。
投資は安く買って高く売ると考えてる人にとっては、それがいかに一面的であり間違っているかがわかるはず。
ただ、これだけ積立投資について詳しい人でも過去のトレンドを調査したところ、長期(6年以上くらい)をみると一括投資の方が期待収益は多く、損失も少ないという結果になったというところは結構面白い。理由は世界レベルの資本主義経済は右肩上がりであるという点。積立投資だと右肩上がりだと年を追うごとに購入できる口数は減るので結果的に最終収益はそれほど多くならない。
それでも積立投資が良いところはもし急な不況で市場が低迷したりしても最終的に市場が上昇に転じてくれればプラスの収益にすることができる、といういわば保険的な安心感が付与されているところだ。
市場がマイナスに転じてもそのタイミングは口数を買い増せるので最後は市場は上昇に転じると信じられれば何も怖くはないという理屈。現にここ数十年は世界レベルで見ると右肩上がりなので大体元本x3~40%の収益は固く得られるっぽい。
最後の方には一括投資だけじゃなくて分割投資(元金を何回かに分けて投資)とかボーナス投資(まとまったお金が入った時にどんっと投資)と積立投資の比較だったり日本株式や新興国株式などの各ポートフォリオをリバランスするシミュレーションをしたりといった話が行われてフィニッシュ。
最初から最後まで筆者の積立投資にかける情熱が伝わってくる一冊だった。
誰におすすめ出来る?
積立投資について詳しく知りたい人。
ツイートメモのはじまりは?
お金の話シリーズとしてこれも読み始めた
— razokuover (@razokuover) November 14, 2018
積立投資のすべて https://t.co/amGrHBvKnK