「世にも奇妙な人体実験の歴史」を読んだ
人体実験の本を読み始めた
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月23日
初っ端からヤバイ本であることがわかったので、すでにオススメです
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月23日
"人体解剖の草分けである医師ジョン ・ハンタ ーは 、性病研究にも辣腕を発揮 。淋病のメカニズム解明のため 、患者の膿を自分の性器に付着させたところ…"
世にも奇妙な人体実験の歴史https://t.co/uChD0ZUKIg
エーテル・笑気ガスに変わる麻酔薬を探すために医者が集まって硝酸エチルやベンゼンを吸ってどうなるか試す溶液パーティーウケる。最終的にはクロロホルムを吸って、気付いた時には全員が机の下にぶっ倒れており麻酔としての効能に満場一致で気づいたの面白すぎるな。
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月23日
その後クロロホルムのあまりの効能に痛み重要派なるものが生まれたりしたが、そもそもクロロホルムは心臓麻痺を発症させる諸刃の剣な特徴もあり、死亡事故が多発したため使われなくなった
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月23日
精神分析を語る上で知らない人はいないであろうフロイト、実はコカイン中毒だったの知らなかったが変な納得感がある
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月23日
フレデリックプレスコットはクラーレの麻酔薬としての効能を試すために自ら実験台になる。全身麻酔だが途中、意識は戻ってしまった。体は動かずSOSを出すこともできないまま手術は続いた。こんな恐怖体験をしたのに6週間後再び実験台となった。今でもクラーレは麻酔補助剤として使われている。良い話。
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月23日
治験怖い…
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月24日
"2006年にパレクセルという治験代行会社で起きた事故。TG1412という薬を投与された人全員が呼吸困難に陥り即ICU入り。体が象のように腫れあがり指を切断せざるをえなかったり後遺症が残った。"https://t.co/VNIvcVRAji
人間のタンパク質には特に過剰に反応する薬だったから他の動物実験では反応が弱く出てたっぽい
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月24日
"住血吸虫がアメリカの巻貝にも感染するかどうか試すために海外から輸入を試みたが輸入中に住血吸虫は死ぬ。仕方がないので自分の中に住血吸虫を感染させて輸入しようとした。"
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月24日
黄熱病にしてもコレラにしても感染者の吐瀉物を飲んで感染経路を見つけようとするトンデモない人間がいたから今があるので一定数のヤバイ人間の必要性に納得できる
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月24日
X線の発見当初、下着メーカーは服を透かして裸を見られるのではないかという庶民の不安を煽り、X線を通さない下着を発売した
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月25日
X線の実用化は他の傷が目立つような病気と違って放射能を受けてもすぐには体に生傷をつけるわけではないのでその有害性に気づくの相当大変だっただろうな
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月26日
ヴェルナー・フォルスマン、自分で腕の血管を切開し、そこからゆっくりと65cmのカテーテルを心臓に向かって挿入する実験をするとか本当にやばい。しかもその状態でレントゲン写真まで撮ってるし...https://t.co/TGDsMJ8CHs
— 宮崎由加(24) (@razokulover) 2018年8月26日
ふぐをはじめに食べた人は凄いとよく言ったりするが、よくよく考えてみると新種の病に対する薬だって実際に誰かに試してみないと本当の効果はわからない。
この本ではそうした科学者が直面してきた技術の"初めて"を経験してきた人々とその技術についての物語が全17章に分けて紹介されている。
今では当たり前となっている心臓の手術で用いられるカテーテル(心臓を切開せず血管から心臓に管を通して行う手術)を発明した医者なんかは血管を切開して管を心臓まで通すという聞いただけでも力が抜けそうな実験を自分の体でやっている。
一方で18~19世紀では貧困街の人々や刑務所に服役している人々が当たり前のように人体実験に使われている。
彼らには秘密で安全かどうかもわからない新薬が処方されたり、伝染病の症状を観察するため菌を投与したり非人道的なことが日常的に行われていたらしい。当たり前だがたくさんの人が死んだ。
現在では当然のように使われている技術はこうした自らを危険に晒してまでも実験を試みたある意味でヤバイ人々と無慈悲な人体実験の犠牲になったたくさんの名も無き人々の上になりたっていることに気づかされる。
またどの時代でもそうだが、新しい技術が開発されるとそれを批判し、従来のやり方の方が正しいと言って嫌がらせをしてくる人間がいる。麻酔薬が開発された時は「痛みこそが重要なのだ」と謎の主張を唱える痛み派なるものが生まれたし、長い船旅で壊血病(ビタミンC不足で発生する病気)が流行した時は「異国の柑橘類は毒だ」という学者達によって柑橘類の摂取が妨げられたりしている。
新しい技術が生まれた時に"それをどう受け入れていくのか"という人々の態度には現代でも考えさせられるものがある。
本書では他にも「自ら水中で爆弾を爆破させてどういう理由でダメージを受けるか実験する博士」や「世の中の生き物を何でもかんでもとにかく食べた人」の話など偉大なヤバイ人たちの話が多数収録されてるのでちょっとマッドなサイエンティストの話が好きな人には特におすすめです。