2019年を振り返る コンプレックスに向き合う
2019年ももうすぐ終わるので簡単に1年を振り返ろうと思う。
表題の「コンプレックスに向き合う」については最後に述べるとして、まずは軽い振り返りから。
英語
2019年1月~3月は特に英語に精を出していた。
動機としてはYoutubeに投稿されている海外のカンファレンスの動画や解説動画を字幕無しでも聴けるようになれたらいいな〜とふと思ったから。
それまでは業務中に技術系の記事やリファレンスを読んだりする時に触れる程度だったし読む分にはそんなに問題ないかなと思っていたが、
Flutterに関する情報はYoutube上でのコンテンツも豊富なため耳から英語を聴けるようになっておくと便利だな〜という場面も多くなってきた。
ちょうど良い機会だし勉強してみるかと思い立ち、手始めにTOEICを受けることにした。
TOEICに関しては今まで一度も受けたことはなかったが、とりあえず初心者が読み書きの勉強をしていく上での指標とするにはちょうど良いと思い勢いで申し込み。
1月後半くらいだったか、現在の実力を知るためにと過去問を解いてみたけど300点代だったので泣いた。
あまりにも低スコアだったからゼロからちゃんとやるかという気持ちになれたのはよかったかもしれない。
3月に受験。4月に結果発表があった。結果は690点だった。
まだまだ高スコアとは言えないけれど確実に1月時点の頃より今は英語が言葉として耳に入ってくるような実感があるので嬉しい。
その後も1000文字程度の英文を毎日読んだり、BBC Learning English/CNBC/Flutterの動画を観たり聴いたりしている。
開発
2019年の前半は興味に任せて雑多な開発をしていたように思う。
趣味レベルだとFlutterを使って遊んだり画像処理について学んだり。
デジタル画像処理という本を読んで実際にフィルタを実装したりもした。
あとはDeepLearningを使ってアイドルの顔判定器を作って遊んだりもした。アイドルの画像を集めてアノテーションする機械になってて人間とは...となった。
バズったという意味では結婚偏差値診断というクソサイトがめちゃくちゃヒットした。一時はTwitterのトレンド1位になり、GoogleAnalyticsのリアルタイムアクセスで5000人を超える規模まで拡大。診断系コンテンツとTwitterの相性の良さを感じた。
あとはLeetCodeやAtCoderをやったりしてた。
特にAtCoderはC,Dくらいまでしか解けないけど単純に楽しいから毎日少しずつ解いてる。ABCは21時開催で自分にはちょっと生活リズム的にキツめなのでちゃんと参加してない。C,Dレベルだと色としては茶色くらいだろうし参加してもあんまり意味なさそうだし。
また、仕事ではRailsのサーバーサイド開発やTypeScript + Vue.jsでフロントエンド開発、特にLINEのLIFFはよく触った印象。
LIFFの開発規模では国内でもだいぶ大きいと思うのでそのあたりの知見はよく溜まったように思う。
基本情報技術者試験
基本情報のテキストが満遍なくCSの基礎部分についてまとめられてて良い、という話を聞いたので興味が湧いたので受験してみた。
少し過去問など見つつ問題の傾向を確認して受験。
午後問題について範囲をちゃんと確認していなかったせいでストラテジやらプロマネからも選択しないといけないとダメだということが試験中にわかり焦った。全く対策していなかったので大丈夫かな?と思ったが、結果的には合格していたので良かった。
実際受けてみた感想としてはテクノロジ周りの範囲が広く程よい深さで網羅できるので初学者がまず勉強するには良い試験だなと思う。
基本情報試験の内容(特にテクノロジ) + AtCoderをやっていくのがwebプログラマ初心者にはおすすめかもしれない。
コンプレックスに向き合う
去年はこんな記事をぶち上げていたが、今年は読書欲が少し落ち着いた1年だった。読んだ本の冊数としては60冊くらいだし、しかも多くは2019年の秋頃までの本が多い。
一応今年読んで面白かった本についてはこのツイートに書いておいたので興味ある人はそちらをどうぞ。
#2019年に読んだ本俺的ベスト10
— YuheiNakasaka (@razokulover) December 8, 2019
■ 1位~4位
1. ヴァギナ 女性器の文化史https://t.co/nKnoxHjtwK
2. 職業としての地下アイドル 姫乃たまhttps://t.co/rRcspNrwlq
3. ミリタリーテクノロジーの物理学<核兵器>https://t.co/e3yywQrgMn
4. 戦争プロパガンダ10の法則https://t.co/0156Nvy1oa
先に書いた通り読んだ本の数が減ったのだが、理由としては幅広い分野の本を沢山摂取するスタイルから骨のある技術書や学術書をしっかり読み込むスタイルに移行しようとしているからだ。
背景としてはタイトルにもある通り、「コンプレックスに向き合う」という決意が関係している。
巷で時折話題に挙がる「文系プログラマー問題」だが、かくいう自分も文系大学卒のプログラマーだ。
web業界でコードを書きつつ生計を立て始めて6年ほどになるが、そのスキルは全て独学で得たものである。
確かに現場で働いていていると多くの場面では学位がないからといって仕事が進まないということはない。
コンピューターサイエンスに関する座学も独学しようと思えば自分でできるだろう。
だからCSの学位は不要かなと思っていたし、実際働きながらまた大学で学ぶ時間の捻出も熱量の継続も難しいと思っていた。
ただやはりどこかでCSの学位への憧れというものが内心にあり、その反動として分野違いの、例えば宗教・哲学・美術などに関する本や論文を読んだりすることでユニークな人間になろうとしていた。
「才能がないから奇行に走る」をマイルドにしたようなものだ。
2018年~2019年の秋頃まではそういう自分に対してどこか間違っているような気がしていてモヤモヤしていた。
もちろんその行いは自分が目に留めることのなかった世界を知る機会にもなったし、多様な人や世界や物語に触れる時間にもなったので全く無駄ではない。
しかし30歳を前にしてCS学位の学位が無いというコンプレックスに対してちゃんと向き合うべきではないかという覚悟が出来てきた。
確かに仕事はしているし時間的にそれほど余裕は無いが、目をそらすための口実はいくらでもあるので挙げたらキリがない。
まずはコンプレックスを自覚し、それに正面から向き合って、できることから手をつけ始める、そういった覚悟が2019年の最後に出来たのは今年一番の収穫だと思う。
具体的にどうするかは全然決まっていないけれどJAISTの博士前期課程に進学します - 怠惰を求めて勤勉に行き着くを読んだりして大変ながら道はあるのだなということがわかったので少しずつ準備を進めたい。
最後に
最後に書いたように「コンプレックスに向き合う」というのは中々に難しいことではあると思う(だからコンプレックスなのだ)が、それと対峙してアクションを起こそうという気持ちになれたのはこの1年の成長だなと感じる。
僕らは何をせずとも幼年の頃から身体的には勝手に成長していく。
時間の概念が共通にあり年齢という指標が一方向に等しく進んでいくから皆平等に歳をとり、大人と呼ばれるようになる。
しかし精神的な成熟は平等に重ねられない。精神的な年齢は沢山の経験と自らの内省を重ねることなしには成長しない。
精神的に大人になるには日々自覚的なアクションが必要である。
今、現在と1年前の自分を振り返った時に「若かったな、恥ずかしいな」と思えるくらいには心境の変化がある。だからおそらく少しは成長出来ているのだろう。
振り返った時に過去の自分が「恥ずかしい」と思えなくなってきたら、もしかすると成長が止まっているというサインかもしれない。
2020年も今の自分が「若かった、恥ずかしい」と思える程度には成長できると良いのだが。
その他何かある人はブコメか@razokuloverまでどうぞ。