実家に頻繁に帰省する人
世の中には実家に頻繁に帰省する人がいる。
月に1回、多い人だと毎月帰省する人もいると聞いた。
しかも東京から新幹線でも2時間以上はかかる場所だ。
実家が電車で数十分ならまだわかるけど、それでもボクは帰らないだろう。
どうしてそんな頻繁に帰省するのか。
よく理解できない。
実家はすきま風で寒いし、トイレは和式だし、寒い。ほんと寒い。
冬は冷蔵庫にジュース入れると取りに行くのがだるいから、手の届く窓を開けて、そこにジュースとか置いてた。
冷蔵庫よりよく冷える。てか下手すると凍る。
で、ネットもない。PCなんてあるわけない。ほんとに回覧板が回ってくる。
あと施錠もほとんどしない。昔から。
うちのトイレが壊れたときは大家のおじちゃんが勝手に家に入って修理してた。施錠してないからおじちゃんも勝手に入ってこられる。
そんな感じの家、これが実家。
和式トイレの辛さとか忘れてきたし、この環境を月1回とかわざわざ高い交通費を払って経験しに行くのはほんとにどうしてなの?という感じなんだけど、理由はこれだけなのかなというと違う気がする。
おそらくだけど、ボクが聞いた月1回くらいの頻度で帰省する人だって実家は同じような生活水準だったと思う。
でも帰ってる。
だから環境差が問題じゃないはず。
じゃあ何が問題なのか、月1回くらいの頻度で帰省してる人とボクの違いは。
帰省する目的は何かと尋ねてみた。
「家族と話したり、友達と遊びまわったり...」
これですね、地元の友達。
「友達がいない辛い」という話ではない。
ボクにだって上京する前はちゃんと友人がいて、よく遊んだ。
だけど、今、そうした友人に遊ぼうと誘う勇気がない。
ボクが多くの地元の友人と考え方や価値観が全く変わってしまったことが大きい。
元々、小中と体育会系ど真ん中を突っ走っていた。ボクは高校でやめてしまったけれども、近所に住んでいた友人などは体育会で現在まで走り続けてきた、そんな人達だ。
いわゆる体育会系あがりには多いオラオラしてる人もいると思うし、ある種軽いヤンキーみたいな人も多い。
かたや、今の自分は3日くらい外に出ずに家でPCを弄ってる。Twitterでつぶやいたり、ブログを書いたり、そんなことしかしてない。筋肉なんてほぼ全部落ちたし、オラオラどころかぺこぺこしてる。
たぶん、たぶん、たぶんだけど、ボクが万が一飯でも食おうと誘えば、一緒に飯を食ってくれると思う。
でも、もうその勇気がない。昨年は帰省したけど、3日間PCを弄ってTwitterして東京に戻ってきた(電波はスマホでテザリング)。帰省しても東京にいても同じだった。電波が悪いし、和式トイレだし、むしろ東京の方がいい。
東京には地元にいた頃から変わってしまった自分の価値観に合う友人がいる。世界は広い。
こういう経緯から「故郷を捨てた男」と揶揄されることがあるのだけど、別に故郷を捨てた訳ではなく東京に自分が最適化してしまったといったほうが正しい。
そういうわけで、つまり頻繁に帰省する人は価値観が合う友人が地元にいるんだと思う。
で、これをふまえて今、故郷に帰る意味を改めて考えてみるとボクには「家族」しかないなと分かる。
家族がいなければ帰省することはない。
まだ家族がいるうちに、帰省イベントができるうちに、帰ろうと思う訳です。
今年は彼女と帰省するので色々感慨深いですね。
あと、高校・大学と奨学金だけで費用をまかなっていたのでお金の面で親に何かということはなかったのだけど、さすがにPCすらない家は不便だろうと思うのでとりあえずPCをあげようとおもいます。
ネットはすぐには引けないけどそこはなんとかしてもらおう。
ではみなさん、良いお年を。